リミット
すごい映画ですね。
いろんな意味で。
映画が始まりましたが、画面は真っ黒です。
音も聞こえません。
その状態がしばらく続きます。
『もしかして一時停止押しちゃったかな?』 と、プレイヤーの表示窓を覗き込んでしまいました。
動いてました。
ようやくガサゴソという音がします。
そして、灯りが点きます。
灯りは男が手にしているZIPPOです。
ZIPPOを前後左右に動かし、周囲の確認をします。
自分の身体より一回り大きい長方形の木の箱の中に寝ていることが分かりました。
まるで・・・ 棺の中。 実際そうなんです。
すぐに脱出を試み、力いっぱいに棺のフタを押しますがびくともしません。
その時、足元のほうから青白い光と、ブルブルという振動が聞こえました。
狭い棺の中で身をよじって手を伸ばすと、それは携帯電話で、電話がかかってきています。
男 「もしもし・・・」
謎の男 「息をしているか? アメリカ人」
謎の男 「助かりたければ、21時までに500万ドルを用意しろ」
男はイラクで日用品の配送をしていたアメリカ人のトラック運転手。
突然銃撃戦に巻き込まれ、仲間達は次々に死んでいきました。
自身は鈍器で頭を殴られて意識を失った・・・というのが、棺に入る前の最後の記憶です。
どうやら金目当ての人質として、棺とともに生き埋めにされているようです。
男は国際電話で妻に電話しますが、自宅も携帯も留守番電話。
知り合いに電話しても、誰も本気とは思ってくれません。
会社、国防省にも連絡を入れますが、果たして彼の運命は・・・という話。
主演は Ryan Reynolds です。
登場するのは 彼だけ です。
そして、場面は 棺の中だけ です。
ちょっと フォーン・ブース を思い出しました。
他は電話を通しての声の出演のみ。
いいですね、この徹底振り。
さぞかし制作費を抑えられたことでありましょう。 非難しているわけじゃなくて、素直にね。
そこそこ面白いかと思いますが、まったく動きの無い絵面ですので、飽きちゃう人も多いかも。
それとこういうシチュエーションですので、いろいろ観ている側も考えるんですよね。深読みするというか。
そして、それが全然報われない というのも、ちょっとイヤンかもしれません。
とにかく、潔い作品ではありますし、時間も短めですので、話のネタには良いかと思います。
閉所恐怖症の人は、お控え下さい。
評価 6点
★★★★★★☆☆☆☆
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