ベンジャミン・バトン 数奇な人生
アカデミー賞で13部門にノミネートされた怪物映画。
物語は病院の一室で始まります。
ベッドに横たわる老婆とその娘。母に死期が迫っているのは、自身も娘も承知しています。
母が言います。
「そのカバンの中に入っている日記を読んで」
娘はカバンから分厚い日記帳を取り出し、ためらいながらも読み始めます。
その日記は母のものではなく、ベンジャミンという男性のものでした。
娘が日記を読む声に男性の声が微かに重なり始め、徐々に大きくなっていきます。
そして、画面は日記が書かれた当時へと切り替わっていきます。
ベンジャミン・バトン(Brad Pitt)は裕福な家に生まれました。
母は元々病気がちだったのか、出産の負担に耐えられず直後に亡くなります。死ぬ間際に 「赤ちゃんをよろしく」 と父親に託しましたが、その父親は赤ちゃんの顔を見て驚き、すぐに抱えて外へ走り出して、老人ホームの入り口に置いて立ち去ったのでした。
赤ちゃんに気付いたのは、老人ホームで働く若い女性。最初こそ赤ちゃんの顔を見て驚きましたが、これは運命であり、みんな神の子だという思い(信心深い)から、自分が引き取り、ホームで育て始めます。
医者に診てもらうと、赤ちゃんでありながら白内障を患い、聴覚も怪しいという、老人に特有の症状が出ていました。もちろん、皮膚もしわくちゃで、関節もこわばって動きません。短い命でしょうということでしたが、母は必死に育てていきます。
数年が経ち、ベンジャミンの背も伸びました。
そして不思議なことに、生まれたときよりも身体の具合もよくなり、見た目もなんだか違ってきました。
彼は老人として生まれ、その後どんどん若くなるという、人とは逆の人生を歩み始めたのでした。
恋に落ちても、子供ができても、相手はどんどん年を取るのに、逆に自分はどんどん若くなっていくという苦悩を描いた作品です。
アカデミー賞では13部門にノミネートされ、3部門で受賞。
レビューサイトでもわりと高評価。
でも、私はそんなに面白くなかったかな。
子供のくだりや最後のシーンで、少しほろっときましたけど、基本的に話が長いし、盛り上がりに欠けます。
見所は特殊メイクくらいかしらと思っています。
評価 4点
★★★★☆☆☆☆☆☆
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