母性

母性
湊かなえ

女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。……遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも――。圧倒的に新しい、「母と娘」を巡る物語(ミステリー)。(解説・間室道子)

読みはじめてしばらくの間は、この本の面白さがいまいち分からずに、途中で何度もAmazonのレビューを覗き、「うん、評価は高いんだよな」と自分を納得させながら読み続けました。

母と娘それぞれの独白で成り立っていて、しだいに内容のおかしさというか、異常さというか、そういうものを感じられるようになってくると面白さが増してきました。

読み終えたあとに解説があるんですけど、そこまで読んでこの本が完成という気がしています。

解説は書店員の間室道子氏。
なぜ、いち書店員が解説を書いているんだろう(失礼でごめんなさい)と疑問に思いましたが、先に書いた通り、この解説で完成していました。
それくらい素晴らしい解説でして、この方に興味が湧きました。

代官山の蔦屋書店で文学コンシェルジュという肩書で働いているそうです。
雑誌やテレビなどさまざまなメディアで本を紹介する「元祖カリスマ書店員」として名高いお方でした。

この方がオススメしている本も調べて読んでみましょうかね。