通りすがりの編集者ですが、ちょっと校正してもいいですか?: 主語と述語のねじれが気になる 他

私たちは日常で、さまざまな文章に接します。紙などに印刷されたもの、看板や建物、乗り物などに書かれたもの、パソコンやスマートフォンといったデジタル機器のディスプレイに表示されたものなど、多くの場所でさまざまな文章を目にします。
私はこれまで、主にビジネス書系書籍の編集者として、25年以上にわたり書籍の制作に携わってきました。書籍の編集者という仕事を長く続けていることによる職業病か、日常で接する文章も、つい校正したくなってしまいます。するとときどき、ねじれがあったり、係り受けがわかりにくかったりと、「気になる文」に出合うことがあります。
本書は、そのような「気になる文」を題材に、どこが気になるのか、なぜ気になるのか、気にならない文にするためにはどのように校正および文章の調整をするかについて、ビジネス書系書籍の編集者としての私の文章調整プロセスを記したものです。そのプロセスが「意味が明解に伝わり、誤解を与える可能性が低い」文章を書きたいと考える方にとって、なんらかの参考となれば幸いです。
なお、文章の書き方に正解はありませんし、編集や文章調整のしかたにも正解はありません。本書で題材にした「気になる文章」は、「もしこれが、自分が制作を担当するビジネス書のための原稿だったとしたら、このままでは気になる」という意味であり、もとの文章そのものを否定する意図はないことをご理解ください。

校正好きなので、興味深く読ませていただきました。
そんな私が「もう、お腹いっぱい」と思うほど、ひとつの文をいろいろな視点から捉えて、読み手に分かりやすく伝えるにはどう表現するのかを突き詰めていくプロの姿に脱帽。

構成上、例題として悪文が登場します。
その文の気持ち悪いこと。
意味がすんなりと分からず、軽くめまいもします。

悪文アレルギーのある方は避けたほうが良いかもしれません。