死霊のはらわた
Sam Raimi 監督 、若干21歳のときの衝撃デビュー作です。
最近の人はスパイダーマンの監督と言ったほうが分かりやすいかと思います。
ところでこの超有名な作品、観たことあるつもりでしたが、観ていませんでした。(うっかり八兵衛です)
ちなみに原題は 「 The Evil Dead 」 です。誰だ、邦題付けたの。
この邦題を見て興味を持った人、多いんじゃなかろうか。付けた人、ナイスです。一度聞いたら忘れられない題名ですね。
さて、作品に戻りましょう。
旅行気分を満喫している5人組(男2人、女3人)が、車の中で楽しそうに歌を歌ったり、話をしたりするところから始まります。
彼らが向かっているのは山奥にある一軒家。ここで週末を楽しもうという算段です。
期待を胸に到着したそこは、かなりのオンボロ具合で、全員が 「えぇ~」 って思ったに違いないんですが、若さがそうさせるのか表情は明るいまま。
夕食をとっていると、隣の部屋から バタン という大きな音が聞こえました。
そこには地下に続く階段が見えています。さっきまでは蓋が閉まっていたはずなのに。
「動物でも居るのかしら?」 と不安がる女の子を見て、「懐中電灯貸して。俺が見てきてやるよ」と、やんちゃな男の子が、暗闇の中に入っていきました。
しばらくして 「何か見付かった?」 と声を掛けますが、返事はありません。
「ちょっと見てくるわ」 と、もう1人の男の子が地下へ向かいます。
地下で先に行った友人を探していると、突然 「わっ!」 と後ろから声を掛けられました。友人です。
「すごいものを見付けたんだ」
後を付いていくと、不気味な絵(悪魔)の描かれた本と、テープレコーダーが見付かりました。
それを持って上がり、早速テープレコーダーを再生します。
「私と妻は、●●遺跡から大変貴重なものを入手しました」
「死霊を目覚めさせるという古代の呪文です」
「妻は死霊にとり付かれてしまいました」
「もう、四肢を切断するしかありません」
そのメッセージのあと、どこの言葉か分からない、お経のような声が吹き込まれていました。これが古代の呪文です。
外では強風が吹き荒れ、折れた木が窓を突き破りました。
そして、女性のうちの1人の様子がおかしくなり・・・という感じ。
死霊にとり付かれて、ゾンビになった友人が、生存者に襲い掛かってくるというホラー映画ですが、私の頭にあるゾンビの定義とはちょっと違っていて、ある意味新鮮でした。
ゾンビなのに喋る。
ゾンビなのに痛がる。
ゾンビなのに知能がある。
ゾンビなのに頭を切り落としても生きている。
特殊メイクが幼稚(といったら失礼だけど)で、ホラーなんだけどなんだか笑っちゃうような。
この作品、当時観ていた人は怖かったのでしょうか。すごく気になります。
今、レビューサイトなどで検索してみましたら、ここまでスプラッターで、おぞましい特殊メイクの作品というのは当時無かったそうで、その衝撃は凄まじかったようです。そして、自主制作の映画 であることを考えると、その出来には脱帽せざるをえません。 「スプラッター」 という言葉を世に浸透させ、今作に影響を受けたと思われる作品は数知れず。
また、目には見えない邪悪なモノ(カメラ)が、その主観で森の中を疾走して近付いてくるシーンは、今日ではよく見かけますが、 Sam Raimi 監督 が考え出した撮影手法だそうです。
そういったことを踏まえて観ると、また違った印象が持てますね。
但し、そのような背景を知らずに観た私の素直な点数は下記の通り。
当時観ていたら高得点だったと思います。
評価 5点
★★★★★☆☆☆☆☆
http://www.youtube.com/watch?v=20bSyTT-3WM
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