数々の国際映画祭で受賞している有名な作品です。
仕事一筋の娘を心配したお父さんが、トニ・エルドマン という別人に変装して、娘に近付き、あの手この手で、娘の幸せを願うという作品。
変装レベルは非常に低く、最初の出会いというか、ひと目で娘にバレています。
かつらを被るくらいしかしてないし。
ただ、変人な父親を周囲の人に知られたくないため、娘は初めて会ったフリをするんですね。
真面目で堅物な娘と、口数は少ないけどユーモアに溢れてちょっとおかしな父親。
そんな二人が トニ・エルドマン という架空の人物を通して、少しずつ距離を縮めていくのは、なかなかほっこりします。
大手企業で重要な案件を抱え、仕事とプライベートの境もなく、常に神経をすり減らす生活にどっぷり浸かっている娘の姿は、形は違えど現代に生きる人達の多くに当てはまるはず。
「おまえは人間か?」
「おまえにとって幸せとは何だ?」
トニ・エルドマン の掛けてくるそんな言葉に、ギクッとする人も多いはず。
2時間半超えの長編ですが、長さを感じない作品なので、ちょっとお疲れモードの人たちに観てもらえたらと思います。
評価 8点
★★★★★★★★☆☆
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