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日々思う、他愛のないことを綴ります。(2007.10-2022.12)

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宇宙人王さんとの遭遇

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宇宙人王さんとの遭遇

通訳や翻訳を生業にしている女性ガイアのもとに、通訳の依頼が舞い込みます。
電話はいつものお得意さんからでしたが、今回の依頼主は別の人であり、詳細については不明とのこと。
「通訳するのはいつですか?」 と尋ねると、「30分で迎えに行きます」 と。

今、取りかかっている仕事があるので断ろうとしますが、破格の好条件を提示されて渋々了承。
迎えに来た車に乗り込むと、いかつい おっさん ガイア に話しかけました。

「仕事内容は?」
「聞いていません」
「中国語の通訳をしてほしい」
「相手はどなたですか?」
「それは答えられない」
「どこで行うのですか?
「それも答えられない」
「・・・」

「これをどうぞ」

目隠しを差し出す おっさん

「あなたの安全は保障しますが、機密事項なので現場まで目隠しをお願いします」

目的地に到着し、目隠しが外されますが、真っ暗です。
小さな部屋で、目の前には机があり、隣に おっさん が居るのは分かりますが、相手がまったく見えません。

「では、通訳をして」
「えっ?・・・はい」
「なぜ、中国語をしゃべるんだ?」
「えっ?」
「いいから訳せ」

ガイア が通訳すると、相手が答えます。

「中国語が一番使われている言語だからです」

この変わった質問と答えに ガイア が混乱します。

「ちょっと待ってください。状況が把握できません」
「相手の表情も分からないし、正確に通訳することが困難です」
「せめて、電気を点けてください」

「点けないほうが君のためだと思ったんだが・・・」
「相手を見たら、通訳できないかもしれないぞ」

「大丈夫です。どんな見た目だろうと平気です」

パチッ。

「!?」

ガイアの目の前に居たのは・・・。
まぁ、タイトルの通りでそこには宇宙人が居るんですけどね。

おっさん はもの凄い剣幕で宇宙人に突っかかります。
ガイア が通訳するのをためらうくらい。

「何をしに地球にやってきた!!」
「お前らの目的はなんだ!!」

宇宙人は常に冷静に、そして紳士的に答えます。

「地球と私たちの星との交流のためです」
「お互いにとって、きっと素晴らしい相乗効果が期待できます」

さらに電気ショックなどの拷問も併用しますが、それでも宇宙人は同じ言葉を繰り返します。

「きっと歓迎していただけると思ったのですが・・・」 と残念そうにする宇宙人と、「いい加減なことを言うな!」 と怒鳴り散らす おっさん
もう、明らかに おっさん が悪者です。

人権 宇宙人に人権など無いわっ! おっさん に言われちゃうけど)を無視した異常なまでの取り調べに ガイア が決意します。

宇宙人の王さんを助けないと。

はてさて、どうなることやら・・・って感じのお話。

私、けっこう好きですね。
全編のうちのほとんどが取り調べ室ですが、3人それぞれの立場が分かりやすくて面白い。
基本的には、ガイア に感情移入すると思います。
自分だったらどういう行動を取るかなとか考えたりしてね。

ベネチア国際映画祭で創造産業賞を受賞。
他の映画祭でもいろいろ受賞している作品です。

機会があれば一度ご覧ください。

評価 8点
★★★★★★★★☆☆


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