ザ・ロード
死んでしまった惑星「地球」で、父親と息子が生きるために南へと歩き続ける作品です。
世界観はよく出来ていました。灰色の世界は、本当に地球が死んでいるようでした。
地球が何故こうなってしまったのか分かりません。
南へ行くと何があるのかも分かりません。
このあたり、一切説明がないのです。
分かっていることは、このような状況になってから数年が経っていること。
母親はその間に悲観して家を飛び出したことくらい。
親子以外の人間はほとんど出てきませんが、食料も秩序も何もない世界ですから、たまに出てくるのは殺人や強奪を繰り返す輩。そして、食用として地下に人間を飼っている食人鬼。
人の気配がすれば物陰に隠れ、民家を見付ければ食料が無いか探し、後は南へ向けてひたすら歩いていく生活。
心が貧しくなり、飢えから理性も失いそうになる中でも、善き者であり続けるよう、息子に語り続ける父親。
最後はそんな父親も、他人をいっさい信じられないようになっていきます。
それでも息子は純粋さを失わない良い子でした。
起伏のあまりない淡々とした映画です。
面白くないわけではないんだけれど、人にすすめるような感じでもないかな。
絶望感を味わいたい人は一度ご覧ください。
評価 6点
★★★★★★☆☆☆☆
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