レスラー
スーパースターであった1980年代から20年以上が経って、その間にメジャー団体からインディーズ団体へと移り、収入も大きく減り、身体のあちこちが悲鳴をあげているのに、それでも現役に拘り続けるプロレスラーの ランディ ( Mickey Rourke )。
奥さんとはとうの昔に別れ、多感な頃に全然構ってやれなかった娘とは音信不通の状態で、華やかな時代とは対照的にトレーラーで1人寂しく掛け持ちでバイトもしながら暮らしています。
そんな彼に大きな話が舞い込みます。
20年前に世紀の一戦と銘打たれたスーパースター同士の戦い ランディ vs アヤトラー の再戦を行うイベントが決定したのです。
アヤトラー は引退をしてカーディーラーとして成功していますが、このイベントのために1日限りの復帰を果たすと話がつきました。
ところがある日、長年摂取し続けた薬(ステロイドや、鎮痛剤など)と肉体の疲労により、心臓発作を起こして病院へ搬送され、心臓のバイパス手術によって一命は取り留めますが、激しい運動は厳しく禁じられてしまいます。
アヤトラー との大事な一戦を前に悔しさもこみ上げますが、プロレスをすることが出来ない身となった今、彼は団体やマネージャーなどに引退することをを伝えました。
ずいぶん遅くなってしまったけれど生き方を変えるチャンスなのかもしれない。
彼は娘に会って過去の謝罪をし、これから埋め合わせをしていくことを誓います。
父娘の関係が、ここから少しずつ改善されていくのですが、約束した週末の食事を ランディ はうっかり忘れてしまいます。娘は過去の寂しさを一気に思い出して 「もう2度と私の前に現れないで」 と拒絶します。
それから数日が経ち、ランディ はプロレス会場に姿を現します。
そして、リングの上で アヤトラー と向かい合うのでした。
本作で Mickey Rourke と Marisa Tomei が第81回アカデミー賞の主演男優賞と助演女優賞にノミネートされていました。(惜しくも受賞はならず)
プロレス好きの私は、授賞式のときから早く作品を観たいと思っていましたが、ようやく叶いました。
良い作品だと思います。
プロレスの話なので主に男性が観るんでしょうが、ストリッパー( Marisa Tomei )の苦悩なんかも描かれていますので、女性が観ても良いと思います。
WWE が観たくなりました。
ということでオフィシャルサイトを覗いてみたら、日本公演があるようですね。
来日するスーパースターを見たら、知らない人が多かったです。
時代は動いているのですね。
評価 8点
★★★★★★★★☆☆
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